続・反骨と愛の百歳物語 ーある土佐人の足ずり人生ー

耕地四万夫(東京海洋大学名誉教授・笹木弘)著

文芸社文庫本・700円+税
2020年2月15日初版
 著者は、資本主義社会の生産関係と生産力の分析を元に「船員労働の特殊性」論を船員解放のための体系的理論として提唱し、戦後多方面に影響を与えた笹木弘氏。本書は2016年に発行された前著「反骨と愛の百歳物語」の続編である。
 戦争中の東京高等商船学生時代・日本郵船機関士として海軍艦船や引揚げ船乗船以来、常に時代の同調圧力に抗し、反骨を貫いてきた96年の人生を随筆風に辿り、老荘思想の死生観「無為自然」に至る心境を綴っている。
 氏は96歳にして今なお船員の現状を憂え、「船員の権利を守るための組織を作れ」と後輩たちを鼓舞する旺盛な「反骨精神」を維持している。(編集部)
目次は次のとおり。

一 リサイクル本を家一杯に集めてどうするのだ
二 政治・運命・自然の三命題にとりつかれる
三 その後の運命はどうなったか
四 新聞・テレビや共産・赤旗に文句をつけることは不遜であるが
五 投稿してきた内容は何だったか
六 自然を愛し自然に抱かれてきた
七 「お年がお年だから」ある医師の言葉は福音だった
八 超老夫婦の計一八三歳はどんな人生だったか
九 何時死んでもいいのだが寿命はまだかな
十 結語・九六年間の歴史と感慨