訃報・小林佳孝さん
旧日本カーフェリー(現宮崎カーフェリー)の船長小林佳孝さんが4月14日にガンで亡くなった。小林さんはS17年生まれ、75歳だった。
東京水産大学を卒業後、新栄船舶を経て日本カーフェリーへ。在籍専従執行部員を経た後、高千穂丸乗船中の82年、同僚の増田明彦さんと自衛隊の乗船研修反対の船内大会決議を舷門で読み上げ懲戒解雇。イ・アイ・イによる会社乗っ取りの際は職場委員として奮闘、全員移籍の協定書を会社が調印直前に拒否し、小林さん・増田さんら4名の移籍を拒否。
いずれも組合の不可解な動きをよそに解雇撤回を勝ち取り原職復帰。高千穂丸の闘いは船員の歴史に燦然と輝いている。後に船長にも昇進。「信念の人」の素顔は、おっとりした心優しい人でした。本誌13号に「海風気風」インタビュー記事(T)
訃報・大内康由さん
船舶部員協会の会長を歴任された大内康由さんが7月12日に癌により逝去されました。享年82歳。
大内さんは16歳で日本海汽船に入社、72年と86年の2度、職場委員に就任、90年からは船舶部員協会の会長を2期務められました。
大内さんは非常に正義感が強く、物事を正面から捉え、堂々と発言される方でした。72年の大争議の時は現場をまとめるために先頭に立ち、2度目の職場委員の時は緊急雇用対策による荒波から部員を守るために体を張っていました。
船舶部員協会の会長をしていた時も、その後、高浜海員学校(現在の国立清水海上技術短期大学校)同窓会の理事をされていたときも、人柄と態度は少しも変わらず、一貫していました。大内さんのようにありたいと思います。(I)